2006年12月21日
年金制度
12月定例議会において下記の請願書について不採択すべきと討論を行いました。
「最低保障年金制度創設」の意見書採択を求める請願書
請願事項
全額国庫負担の最低保障年金制度創設を求める意見書を採択し、政府及び関係機関に送付すること
反対討論内容
我が国の年金制度は現役時に働いて得た収入から保険料を納めるという自助努力を行い、親世代の生活を支えに義務を果たしたものに対して、支えた貢献の度合いである保険料納付実績に応じて、子や孫の世代から年金給付を受け取る資格が生じる、という社会全体の世代間扶養による社会保険方式を採用しています。本来、健康で文化的な最低限度の生活は、国民の自助努力によって達成されることが基本であり、現役時に働いて収入を得て保険料を払うという自助努力を行う者に対して、その努力に応じて年金給付を行うことを基本にしており、自助と自律の精神を基本としています。この年金の仕組みは世界の主要国でもほぼ例外なく採用されており、長期的な賃金や物価の上昇などの社会経済変動に対応し、広く国民の老後の生活を確実に保障できる唯一の仕組みであります。
このような年金制度ではなく全額国庫負担の制度では「自助と自律」の精神を基本とする我が国において、国民一人一人が老後に備えて、保険料を拠出するという考え方をやめて、一定の年齢がきたら、保険料拠出と連動することなく、国庫によって国が生活の基礎費用を一律に支給する制度とすることは、現在の我が国の在り方と整合的かどうかという問題点があります。また、国庫による場合は、給付と負担につながりのないことから、受給時の権利性が乏しくなる。このため、少子高齢化に伴って負担が増大していく過程で、給付水準がカットされやすく、所得制限の導入や、受給対象者の絞り込みが行われる可能性があり、結果として基礎年金が「低所得者向けの老後給付」、また「第2の生活保護」になるのではないでしょうか。この場合、通常は、現役時代に収入を得て保険料を納付するという努力をした者ほど給付を受けられないということになるが、これでは、働けなくなったときに生活の水準を現役時代から大きく低下させないという年金制度ができた由縁に沿わず、市民の期待に応えられないのではないかという問題点が生じてきます。このように問題点が生じるという理由により、今回の請願書については不採択すべきであると考えます。
投稿者 ujita : 2006年12月21日 14:06
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